2010年12月31日金曜日

2010年読書総括

今年の読書総括。1年間で全58冊と昨年の53冊からやや増えた。月別で見ると、2冊、3冊という月もあれば、最高で8冊、6冊も3回あり、月6冊くらいのペースで1年読めれば冊数はもっと行く計算になる。そうすると、書評書くのが辛いのとお財布が厳しくなるなぁ~。

58冊の内訳
  • IT技術書 12冊
  • IT読み物 17冊
  • 経営/経済 6冊
  • 仕事術 5冊
  • 小説 3冊
  • 英語 1冊
  • 雑誌 5冊
  • その他 9冊
昨年と比べて、IT読み物が増えた代わりに小説が激減。ほかに、経営や経済に関連するジャンルの本が増えたのが特徴。IT系は減らせないとしても、小説が少なすぎ。来年は、いろいろなジャンルの本を読んでみたい。

2010年12月29日水曜日

グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた

 グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた

辻野 晃一郎 著

新潮社



元ソニーで、前グーグル日本法人社長、現アレックス株式会社CEOの辻野さんの書かれたご自身の半生。ソニーを変えたいと奮闘したがかなわず、グーグルに移籍。そこで、昔のソニーのような自由な雰囲気とイノベーションを感じ、そして、日本発とアメリカ発の世界企業に勤めた経験を元に自身で世界企業を作るべく創業とすばらしい人生を歩んでこられたのだと思う。

辻野さんのソニーでのキャリアは、研究所から始まり、戦略スタッフ、VAIOデスクトップ、テレビ(コクーン、スゴ録)、音楽(ウォークマン)と進んでこられて、これを見ただけではソニーの出世コースまっしぐらのように思える。事実、若くしてVAIOのトップになったりしたようだが、任される部門はいつも業績が悪いところばかり。しかも、うまくいったところで、プロジェクト中止や異動と思いどうりにならなかったようだ。それでも、ソニーを変えたいという思いだけで、次の仕事をして結果をだそうとしたところなど、見習いたい部分である。私が言うのもなんだが、辻野さんは世渡り上手なタイプではないらしい。しかし、ソニーはそういう人を受け入れ最高のパフォーマンスを出させる環境を作る会社のように思っていたが、本書を読むと最近のソニーはそうではないように見える。これも大企業病におかされているのだろうか。そういう意味では、グーグルは昔のソニーのような雰囲気で居心地の良い会社だったに違いない(ソニーもグーグルも自分が経験したことないが...)

辻野さんは、ソニーをお辞めになった後、グーグルに入社するまでの間、ハローワークに通ったという。ソニーの幹部からハローワーク、そしてグーグルとそのギャップに驚くばかり。ハローワークで隣の人が先月までソニーの幹部だったと聞いたら、さぞかしびっくりすることでしょう。

現在、辻野さんはアレックス株式会社を創業されたが、日本が生んだ世界企業のソニーとアメリカが生んだ世界企業のグーグルの両方に勤務した経験を元に、自分の理想を会社を作るのだと思う。今後、注目していきたい。

2010年12月21日火曜日

日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方

 日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方

山本 敏行 著

ソフトバンククリエイティブ



ECスタジオというIT企業の代表である著者による、社員が満足する会社の作り方、非常識な働き方について公開している本。「社員が満足する会社」と書いたが、この会社は2年連続で「日本一、社員満足度の高い会社」に認定された会社なのだ。この会社が他の会社とは違う根本は、利益や顧客第一ではなく、「社員第一」なところ。ここから、様々な制度やルールができ、ITを活用した効率的な経営を行っている。

このECスタジオはユニークな制度がたくさんあり、ここに目が行きがちだが、普通と違うのは何においても徹底的にやる(orやらない)ところだろう。業務の指示は記録が残るように隣の席でもスカイプチャット、顧客とは会わない/電話しない、何度も聞かれそうなことはビデオに録画して共有するなど、隅から隅までルール化してある。ここまでやると社内でしゃべらないので、フランクなコミュニケーションがないように感じるが、ランチトーク制度、バースデー制度などの制度で実際のコミュニケーションを増やし、バランスを取っているような気がする。

こだわりは、採用、経営、人材育成などにも随所に見られる。ウェブサイトを営業マンの代わりにし、24時間営業させるといった考え方や無駄なコストは徹底的に削減し、将来のためのコストは惜しみなく使うところなど、当たり前といえばそうだが、ここまでやっている会社はなかなかないのではないか。

社名がECだけに1(E)と4(C)という数字に強いこだわりをもっているのも、おもしろい。資本金1414万円、記念日1月4日、新サービスは毎月14日14時リリース、売上14億まで、社員数40名まで、しないこと14ヶ条、などなど。ちなみに本書の価格も1400円だ。

制度を真似するだけでは社員満足度が上がるかわからないが、方針、考えを参考にすれば、社員満足度が上がるかもしれない。中小企業はECスタジオをお手本に経営改革すると、日本も変わってくるかもしれないな。

2010年12月17日金曜日

図で考えるとすべてまとまる

 図で考えるとすべてまとまる

村井 瑞枝 著

クロスメディア・パブリッシング



戦略プロデューサの村井瑞枝さんのコンサルタント時代に身につけた図で表現することの素晴らしさを伝えている本。著者の村井さんは、調理、アートを勉強したのち、コンサルタントとして活躍され、現在はレストラングループで戦略プロデューサとユニークな経歴の持ち主。

冒頭、資料を作成する際、どのように表現するか?と問いかけがある。通常は文字、さらに突っ込んで数字を使う人がほとんどだ。しかし、図にすると一瞬で相手が理解できたり、自分の考えを整理できたり、良い事ずくめだという。私も図の力は分かっているつもりだが、どうも絵心がないので、躊躇したり、うまく書けなかったりした。しかし、本書では、絵のうまい/へたは関係ないと言っている。それもそのはず、村井さんが紹介する図は、どれも簡単に描けるものばかりだからだ。

以下にその基本の図7パターンを紹介する。
  • 因数分解(モノゴトを分解して考える)
  • マトリックス(モノゴトを分類して考える)
  • 表(頭を整理する)
  • 比較(比べることで良いものを際立たせる)
  • 線表(時間を可視化する)
  • コンセプト(アイデアをシンプルに伝える)
  • プロセス(モノゴトの流れを捉える)

実際の図は、本書を読んでもらうとするが、どれも四角、三角、円、直線を組み合わせただけの簡単なものだ。これらの図を習得するのは簡単だが、どの場面で使うかがその人のセンスに関わってくると思う。ソフトウェアのアルゴリズムも、数学の理論も、同じで知っているだけではダメで、どう使うがポイントになるだろう。

図を描くのは今の時代パソコンで描くのは当たり前だが、著者は以下3つの手書きの良さも紹介している。
  • アイデアが浮かぶ
  • 簡単に直せる
  • 人を巻き込む

特になるほどと思ったのが、3番目の「人を巻き込む」だ。手書きだと、図が途中という印象を相手が受けて、一緒に完成させようといろいろな意見を出してもらえることが多いそうだ。確かにキレイにパソコンで描かれていると完成版のような印象を受けてしまう。

その他、図だけに限らず資料の作成の方法も書かれている。図はある程度の構想が決まるまでは手書きとして、パソコンでの作業は清書とするのが良いとしている。これは「スティーブ・ジョブズ驚異のプレゼン」でも紹介されている方法だ。図以外では、フォント、色、タイトルのつけ方、文章の書き方などについても言及されている。

2010年12月14日火曜日

「朝がつらい」がなくなる本

「朝がつらい」がなくなる本―ぐっすり眠る、すっきり起きる習慣術

梶村 尚史 著

三笠書房



睡眠医の著者による、夜ぐっすり眠ることと、朝すっきり起きることについて書かれた本。まず最初の驚いたのは、「早起きするために早く寝る」のは無理なことで「ぐっすり眠るために早起きすること」に発想を変えなければならないことだ。この早起きするためのテクニックやぐっすり眠るためのテクニックが理論と共に本書には満載だ。

本書で紹介されているテクニックのうち、私が気を付けた方がいいものをあげておく(備忘録)
眠るための気を付けること
  • 寝る直前までのパソコン(なかなかやめられそうにない)
  • 軽めの運動(やってみる価値あり)
  • 睡眠を確保するために何かを諦める(睡眠を削ってまで趣味をいろいろやっているわけではないが...)

起きるための気をつけること
  • 目覚めの体操(布団の中でできるので、お手軽)
  • 朝の楽しみを作る(何かあるかなぁ~?)

本書の最後に睡眠タイプ判定シートなるものがあるが、私は体内時計がややずれているのではないかと思う。修正するのは大変らしいが、がんばって朝型にしていかないと...

2010年12月12日日曜日

食える数学

 食える数学

神永 正博 著

ディスカヴァー・トゥエンティワン



数学を勉強して何になるの?という疑問に答えている本。ちょっと違うかもしれないが...。自分は、高校まで数学大好き人間だったが、大学の数学ですっかり挫折した。大学は情報系だったが、理論ではなく、ソフトウェアの実践系のゼミだったので、数学ができなくても困ることはなく過ごした。

本書では、数学はどのようなシーンで使われているかの具体例やどのように専門家ではない人が数学とつきあうかが書かれている。

本書にも書かれているが、数学の理論や公式、証明ができても、現実の世界で応用ができなければ何の役にも立たない。数学の知識を現実の世界に適用させるのが専門家の腕の見せ所だ。

まぁ、数学というと拒否反応を示す人も多いかもしれないが、数学にもいろんな分野もあるし、生活に密着したようなものもあるので、自分の興味のある分野を見つけられれば、大人のたしなみとしておもしろいのではないかと思う。

2010年12月11日土曜日

ケータイ変更

今日、それまでのN906iμから新しいケータイに機種変更した。新しいケータイは、サムスン製AndroidケータイのGalaxy S。前からAndroidが欲しいと思って、よさそうな端末が出るのを待っていたのだ。

10月末の発売日から数日後に家から歩いて30秒のドコモショップへ。品切れだったので、予約をした(入荷予定は1ヶ月後)。1ヶ月とちょっと経ったところで入荷連絡。そして、今日機種変。長い1ヶ月だった。

まだ、Wi-Fiの設定とか、Googleアカウントの設定とか、いくつかの初期設定をやっただけ。アプリはこれから入れるんだが、何がいいのだろう。詳しい方、教えて下さい。

2010年12月1日水曜日

大規模サービス技術入門


[Web開発者のための]大規模サービス技術入門 ―データ構造、メモリ、OS、DB、サーバ/インフラ

伊藤 直也、田中 慎司 著

技術評論社


はてなの伊藤さん(現在はグリーへ転職)と田中さんが書かれた大規模なWebシステムに関わる要素技術、システム構成、アプリケーションの作り方などを解説した本。

はてなで毎年夏に行われているインターンシップの講義を元にしたものということなので、順を追って非常に分かりやすい構成/内容になっている。まず、大規模とは何か、どのようなことが起こるのかから入り、OS/メモリ/ディスクなどインフラ話、続いてDBのスケールアウト、そしてアプリケーションを作る上での勘所と進んでいく。アプリケーションの部分では圧縮や全文検索エンジンを題材に課題もあって、なかなかおもしろい構成。全体的にはてなの実例を出していることも良い。

後ろ1/3程度は、サーバ/インフラの話がメインで、スケーラビリティ、冗長性、ハードの効率化、最近のシステムに必要な要素技術がまとめられている。

印象に残っているのが、アルゴリズムについての章で、理論と実践の両方が必要という部分だった。失礼ながら、はてなのような会社では実践第一主義みたいなところじゃないかと勝手に思っていたわけだが、本書にはアルゴリズム(古典的なものも含めて)を重要視している旨が書かれている。エンジニアとしての共通言語とまで言っている。もちろん、アルゴリズムを知っているからと言って、今かかえている問題に適用できるとは限らないし、適用できることを気が付かないかもしれない。しかし、知らなければ絶対に自分で考え出して作れる訳ではないので、やはりエンジニアの基本として知っていなければならないと思う。私の会社(部署)ではアルゴリズムについて軽視されているように思えるのがちょっと悲しい。

本書のような日本のトップのWebサービス企業のトップエンジニアが学生のために作成した講義を公開するのはなかなか良い試みだと思う。他の会社でも自社の強みを生かしてこのような本を出版することで、日本のITレベルの底上げができるのはと考える。

2010年11月24日水曜日

逆算メモ術

 逆算メモ術 ~結果を出している人の実践テクニック~

マイコミジャーナル編集部 著

毎日コミュニケーションズ



多くの人が何も気にせず取るメモ。普通はメモから清書という流れだが、成果をあげるためにメモをどのように使ったのかを何人かの人に取材した内容をまとめた本。

この本に取材を受けたのは、以下のメモの達人たち。
  • 浅野ヨシオ
  • 大橋悦夫
  • 奥野宣之
  • 小飼弾
  • 小松麻理
  • 午堂登紀雄
  • 佐々木直彦
  • 原マサヒコ
  • 美崎栄一郎
  • 三橋泰介
  • 村井瑞枝
中でも印象に残ったものをいくつか紹介する。

村井さんの図解メモ関連。今の自分に一番足りない部分がこの図解のような気がする。本書には全44のメモ術が紹介されているが、「おっ!」と思ったのはいずれも村井さんのメモ術だった。村井さんの図解メモには、「因数分解」「マトリックス」「表」「比較」「線表」「コンセプト」「プロセス」の7つがあるが、本書ではさわりが紹介されている。ちょっと物足りないので、彼女の本で勉強してみるつもり。また、モレスキンを愛用されているとのことで、ここも何かの参考になると思う。

原さんは、元トヨタのメカニックということで、トヨタ式の「なぜx5」がメモ術でも出てくる。こうゆう考え方を常日頃から実践していると何事においても本質を見極める力になるんだと思う。

小飼さんは、本書で最もユニークな考え方を持っている。「手書きすると脳が覚えてしまうので、最も重要なこと意外は手書きはしない」というものだ。つまり、メモは取らないということだ。メモ術の本で、メモを取らないとはなかなかおもしろい。逆に言うと、覚えておきたいことは手書きするべきということで、私の場合パソコンを使って英語の勉強をしているが手書きにした方が良いんじゃないかと考えている。

本書を読むで思ったことは、今までメモだと感じていたものは実はメモの一部だったということだ。メモは、長く保存して、後で何回も読み返して、アウトプットに必要なものになるものもある。この部分をよく理解して、今後メモを取っていけば、今とは違った生活(大げさに言えば人生)を送れるようになると思った。

2010年11月23日火曜日

東京ディズニーランド

11/20に突然、義理の妹家族と翌11/21にディズニーランドに行くことになった。10年以上振りのディズニーランドということで下調べをしたかったが、結局娘といっしょに寝てしまいぶっつけ本番という事態に。ちなみにディズニーシーはまだ行ったことがない。

7:00に家を出発し、8時に到着。その後、甲府からの義理の妹家族と合流。パークに入るのに時間がかかり、9時ごろ?無事入園。ファストパスチケットを取るために、義理の弟とバズ・ライトイヤーへ。ファストパスチケットを取るためにも大行列にビックリ。

ファストパスは無事取れて、続けてプーさんのハニーハントへ。しかし、ファストパスでの入館時間が既に17時のためあきらめる。さらに、ホーンテッドマンションへファストパスを取りに行く。ここでは、すんなり取れたが、問題発生。チケットを見ると「ファストパスチケットではありません」と書いてある。キャストのお姉さんに聞くと、1度パスを取ったら次のパスは2時間取れないとのこと。ファストパスチケットの制度ができてから、初めてなので知らなかった...

で、カリブの海賊でみんなと合流。ここは20分待ち。スタートするといきなり真っ暗で、2歳の娘は怖がる。後ろでは娘とは4ヶ月上の姪が大泣き+「怖い、怖い」と叫びまくり。う~ん、暗いのはダメか。

軽く食事をして、次はジャングルクルーズ。待ちくたびれて寝てしまった娘は途中で起きて、動物たちにそれなりに喜んだもよう。続いて、同じ場所にあるウェスタンリバー鉄道へ。これも楽しんだどうかわからないが、怖がらなかったと思う。さらにイッツアスモールワールドでは大喜び。

朝、取れなかったファストパスを取りにホーンテッドマンションへ行くが、既にチケットの配布は終了していて残念。でも、あれも暗いから行かなくて正解かも。

トゥーンタウンではデールがいたが、人だかりで写真が取れない。ミニーちゃんのお家を見て出てきたら、ちょうどパレード(ジュビレーション)が。最後だけだったが、ちゃんと見れて良かった。

ファストパスを取ったバズは、シューティングだったのね。初めて乗った。しかし、娘はお昼寝中。

ラストの乗り物で、娘がゾウさんに乗りたいというので、空飛ぶダンボへ。しかし、間近で見たらやめると言い出し、代わりにアリスのティーパーティに乗って、終了。

帰り際、またまたパレード(ホワイトホリデーパレード)の最後の方に遭遇。ちょっととはいえ2回パレード見れたから、よかったでしょう。

帰りは、電車では疲れるので、パスにしてしまった。ちょっと金額は高いが1時間座っていられるので楽チンだった。

子連れで初めてのランドだったが、結論としては、2歳じゃまだ楽しめるものが少ない。あと2、3年したら楽しめるようになるんじゃないかと思う。あと、やっぱり混むので、平日に休暇を取って行くのが良いね。

2010年11月19日金曜日

多摩動物園

11/13に会社の福利厚生の歩け歩け大会に参加。コースはいろいろあるようだけど、子供も楽しめそうな多摩動物園へ。ポイントポイントでクイズがあり、すべて回答するとある言葉になるらしいが、2問目の場所がわからず挫折。でも、だいぶ歩いたな。しかも、子供は途中から抱っこ抱っこで、12kgを抱いて起伏の激しい動物園を歩くのは良い運動になった。

ここは、他に比べて動物と動物の間隔が結構ゆったりしているような。なので、広さと歩いた量の割には動物を見ていない気がする。印象に残ったのはオラウータンとユキヒョウ。オラウータンは空中散歩できるようにロープが張ってあるのだが、そこを2頭が散歩していた。こうゆう展示していてても動物が使っているところをほとんど見たことないので、良い物見れた。ユキヒョウはとにかく体のラインが美しい。しっぼの長くてまっすぐで美しい。ウチのたるんだ体のネコ2匹とは全然違った。

入場料に加えて、立派なお昼ご飯のお弁当の料金が会社持ちなので、これはお得だった。来年もあるんだったら参加しよう。

2010年11月14日日曜日

クラウドコンピューティング

クラウドコンピューティング―技術動向と企業戦略

森 洋一 著

オーム社



クラウドコンピューティングについてクラウドで使われる技術の動向と各社の動きを書いた本。とは言っても、多くはクラウドで商売をする会社の製品/サービスを紹介しているだけにすぎない。

前半は、アマゾン、グーグル、セールスフォースのクラウド大手3社についてや仮想化などの技術について書かれている。ここまではまだ良いが、問題は後半。PaaS、SaaS、ストレージサービス、オフィス向けサービス、大手の戦略に分けてほぼ製品/サービスを紹介しているだけだ。

クラウドサービスを導入しようとしているので、どんな会社がどんなサービスを提供しているかを探すのであれば、とっかかりとしては良いかもしれないが他にこの本を読む理由が私には分からなかった。

2010年11月11日木曜日

偽りの名画

偽りの名画

アーロン・エルキンズ 著
秋津 知子 訳

早川書房


久しぶりにミステリー小説。何かに美術を題材にした小説と紹介されていたので、読みたいと思っていた。いくつかの本屋を探してみてもどこにも無かったが、先日偶然入ったブックオフに105円であったので即買いしてしまった。

ストーリーやネタばれはもちろん書けないが、一言で言うとおもしろい。最後の謎解きは「こんな結末だったとは」と思ったし、途中途中にある絵に関するウンチクも良かった。ちょっと古い作品だが映画化してもいいんじゃないかとも思ってしまった。

本作の主人公クリス・ノーグレンのシリーズは他にも「一瞬の光」「画商の罠」と2作あるようなので読んでみたい。しかし、アマゾンでも新品は取り扱っていない。もう絶版だったりして...

2010年11月7日日曜日

Webを支える技術

Webを支える技術 -HTTP、URI、HTML、そしてREST

山本 陽平 著

技術評論社



Webの基本となるHTTP、HTML、URIからWebサービスやWeb APIで使われることが多いRESTまでを紹介している本。

個人的にはRESTについての概念とWebサービス/Web APIの設計方法などの解説を望んでいたが、半分期待はずれだった。というのも、URI、HTTPにそれぞれ複数の章をあてて歴史や基礎から解説していて、Webサービスの設計は最後の3章だけだったためだ。まぁ、RESTを語るために、URI、HTTP、HTMLなどのフォーマットを解説していないと話がつながらないのだろうが、もう少し構成をどうにかできたのではないかと思う。

途中のフォーマットについての章では、Atom Pub、JSONなどもあって良かったとは思うが、やはりWebサービスの部分をもっと詳細に書いて欲しかった。

そのWebサービスの設計の3章は、どのようにRESTfulなさービスを設計するか、その手順はどういったものかを紹介している。これはこれで大変有益な手順なので、今後使うことがあるだろう。手順だけ、以下に紹介しておく。

1. Webサービスで提供するデータを特定する
2. データをリソースに分ける
(各リソースに対して)
3. リソースにURIで名前をつける
4. クライアントに提供するリソースの表現を設計する
5. リンクとフォームを利用してリソース同士を結びつける
6. イベントの標準的なコースを検討する
7. エラーについて検討する

また、本書では、繰り返し「RESTful Webサービス」という本の考え方などが引用されている。機会があれば、この本も読んでみたい。

2010年10月30日土曜日

デザイニング・ウェブインターフェース

 デザイニング・ウェブインターフェース ―リッチなウェブアプリケーションを実現する原則とパターン

Bill Scott、Theresa Neil 著
浅野 紀予 監訳、高橋 信夫 訳

オライリージャパン


ウェブのデザイン(特に)リッチなインタラクションに見せるためのパターンやベストプラクティスをまとめた本。本書に出てくる例は、すべて実在のウェブサイトで、Yahoo、Flickr、Google、Netflixなどがある。例示されているのは、良い例だけでなく、悪い例やあと1歩改善すればよりよくなるといったものもある。

さらに本書の特徴として、パターンを紹介しているため、実装については一切書かれていない。本書に書かれている内容は、主にJavascript(Ajax)で実装することになると思うが、一行たりともコードはない。よって、エンジニアやデザイナーだけでなく、マーケティング担当者、プロデューサ、管理者にもオススメだ。

本書は、大きく6つの原則に分かれており、それぞれの原則にいくつかのパターンが含まれている。以下、簡単に紹介する。

原則1:直接的なインターフェースを作ろう
・ページ内編集
・ドラッグアンドドロップ
・オブジェクトの直接操作
原則2:軽快さを心がけよう
・コンテキスト連動型ツール
原則3:1ページで簡潔させよう
・オーバーレイ
・インレイ
・プロセスフロー
原則4:インビテーションを仕掛けよう
・アクション喚起型
・白紙型
・ロールオーバー型
・ドラッグアンドドロップ型
・「もっと見る」型
原則5:トランジションを利用しよう
・明度/濃度の増減
・展開/折りたたみ
・スライドイン/スライドアウト
・スポットライト
・ライトボックス効果
・アコーディオン
・カルーセル
原則6:すばやく反応しよう
・オートコンプリート
・ライブサジェスト
・ライブサーチ
・ライブプレビュー
・絞込み検索
・進行状況表示
・自動リロード

本書は、「徹底したパターン分け」と「しつこいほどに多い実例」で、ありとあらゆるユーザインターフェースの解説がされていることが大きな特徴だ。

2010年10月27日水曜日

クラウドの衝撃

クラウドの衝撃――IT史上最大の創造的破壊が始まった

城田 真琴 著

東洋経済新報社



クラウド・コンピューティングについて分かりやすく解説している本。クラウドの定義から始まり、仕組み、クラウドでのキープレーヤーとなる企業の動向、クラウドが及ぼす影響などが書かれている。

クラウドの定義、分類は非常に分かりやすい。この前に読んだ「クラウドを実現する技術」ともかぶるところは多いが、本書の方が分かりやすいと感じた。

各社の動向としては、クラウド・ネイティブな企業とクラウド・イミグランドな企業と分けて解説している。前者はグーグル、アマゾン、セールスフォースドットコム、後者はマイクロソフト、IBM、オラクル、AT&Tだ。特定の企業の戦略を解説されてもと思うかもしれないが、クラウドのキープレーヤーとしてはこれらの企業で十分だろう。しいて言えば、日本のいくつかの企業の取り組みを書いても良かったかもしれない。

「クラウド・コンピューティング時代の企業IT戦略」という章が興味深かった。ここには、コンサルタントのジェフリー・ムーア氏の考えが紹介されている。まず、コア/コンテクスト分析。「コア業務へ資源を集中し、それ以外のコンテクストはアウトソースするべき」といっている。また、ミッション・クリティカル/非ミッション・クリティカル分析というものもある。こちらは「万一停止した場合、深刻なリスクになる業務をミッション・クリティカル、それ以外を非ミッション・クリティカル」と呼んでいる。この2の分析を掛け算した2x2のマトリクスを考える。

  • コンテクスト/非ミッションクリティカル:他社との差別化につながらず、重要度も低いため、SaaSの利用が有効
  • コンテクスト/ミッションクリティカル:SaaSの対象となるが、SLAには注意が必要
  • コア/非ミッション・クリティカル:研究プロジェクトや実験的試行など将来的に競争優位を生み出す可能性もあるが、成果を出せない可能性もある。ここもクラウド、特にPasSやHaaSの利用を検討
  • コア/ミッション・クリティカル:ここは最も重要度が高いため、自社リソースを投入して開発を行うべき

課題は、まだいろいろあると思うが、企業活動の多くにクラウドを活用し、効率化することで、自社の強みを強調する戦略を取れることがわかる。いち早くこのような考えを理解し、実践することがこれからの時代に生き残れるかの分かれ目になるだろう。

また、クラウドが普及することにより、ソフト/ハード/ネットワーク機器のベンダー、SIer、レンタルサーバ事業者、データセンター、PCなどあらゆるものが変化していく。私の会社はいわゆるSIerなどので、SIerがどのように変わるか興味がある。先ほどの2x2のマトリクスでいうところの、コア/ミッションクリティカル以外は、クラウドに置き換わるため、サーバやミドルウェアを含めたSIは必要ない。よって、コア/ミッション・クリティカルな部分のみとなるため、案件は確実に減る。また、中堅以下のSIerは、増加するSaaS上でのアプリケーション開発やカスタマイズを行なうことになるだろう。気を付けないと、時代に取り残されて仕事がないという状態になりかねないな。

この前に読んだクラウドを実現する技術とは違って、クラウドによって何がどう変わるか?課題は何か?これから必要なことは何か?など、クラウドに関わる人すべてに知っておいてもらいたいことが書かれている。クラウドに関わる人は(関わらなくても)一度は読んでおくのをオススメする。

2010年10月24日日曜日

クラウドを実現する技術

 クラウドを実現する技術

米持 幸寿 著

インプレスジャパン



クラウドを構築する際に必要な技術的な基礎知識を整理した本。クラウドにも、いくつかの軸でいろいろな種類や製品、ツールがあるが、タイトル通りクラウドの技術について一通り網羅されている。

本書ではまず、クラウドを分類し、それぞれで代表的なサービスを紹介している。この後、メインの各技術の紹介。最後をクラウドの課題を述べている。メインのクラウドの技術だが、ここはネットワーク、仮想化、分散コンピューティング、Webブラウザの進化、Webサービスなど多岐に渡る。

本書は、若いエンジニアや一通りの技術について知る必要のあるリーダクラス、もしくはクラウドはまだあまりよく知らないマネージャなどにオススメだ。ただし、本書は多くの技術を網羅しているが、本書だけでは概要レベルの知識のみしか手に入らない。興味のある分野や必要な技術については、専門書で勉強の必要がある。特に若いエンジニアの人は、本書を足がかりに自分の得意分野を見つけて欲しい。

最後に。著者の米持さんはIBMの人だからしょうがないかもしれないが、あまりメジャーではないIBMのサービスなども詳しく紹介されていてちょっと違和感あり。

EVERNOTE「超」仕事術

EVERNOTE「超」仕事術

倉下 忠憲 著

シーアンドアール研究所



Evernoteのいろいろな使い方を提案してくれる本。1冊くらいはEvernote本を読もうかなと思いつつ、買う気にはならないと感じていたところにちょうどEvernoteのイベントで本書を頂いた。

Evernoteは、メモを取るツールであるので、何を記録するか、どのように記録するかはユーザの自由だ。Evernoteはユーザがいかなる使い方もできるように自由度を高くしている。だからこそ、ファンが多くいろんな使い方が提案されている。その一方、どのように使えば良いか分からない人もたくさんいるのではないかと思う。本書は、そういう初心者の方のためにあると言っていいだろう。

基本的なノートブック、タグの使い方や検索の方法、GTD(Getting Things Done)を使ったタスク管理や43Foldersを使ったリマインダなどの応用が書かれている。

ほぼ、全編に渡って知っていることだったが、唯一興味を持ったのが、共有ノートブック。他の人とノートブックを共有できることはなんとなく知っていたが、使い方などは本書で初めて知った。招待した人も更新できるノートブックはプレミアムユーザじゃないと作成できないとは...。Evernoteもなかなかうまい切り分け方をするな。

Evernoteを普通に使っている人には不要な本である可能性が高い。使い方がわからず困っている人はまず本書を読んでみるべきだと思う。

2010年10月13日水曜日

ウェブで学ぶ

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命

梅田望夫、飯吉透 著

筑摩書房



IT系の経営コンサルティング会社を設立して多数の著書でIT系に影響力を持つ梅田望夫さんと教育やオープンエデュケーションの専門家の飯吉透さんのオープンエデュケーションに関する対談本。1章2章で、それぞれが「ウェブ進化とオープンエデュケーション」「オープンエデュケーションの現在」について書いている。それ以降は、お二人の対談形式で進む。

読んだ感想を一言で言うならば、「もっと若ければWebで多くの勉強をして、違った人生を歩めたかもしれないなぁ」。もちろん、30台後半になった今でも勉強はできるし、それなりにしているつもり。しかし、若いときにこの環境があれば状況はまったく違ったと思う。それほど、今はオープンテクノロジ、オープンコンテンツ、オープンナレッジで一昔と様相が変わっている。今大学生くらいで、Web(オープンエデュケーション)を使って勉強した若者が社会の中心になるときは、今にも増してトンデモナイ技術が生まれるような気がする。

梅田さんは、以前の著書「ウェブ進化論」で、Webにより「知の高速道路」ができたと書かれている。今のオープンエデュケーションによりその高速道路は、どのくらいスピードが出せるのだろうか? 勉強したいという意欲さえあれば、いくらでもスピードは出せ、またいくつもの分野においても知識を得ることができるだろう。勉強したい人とそうではない人の差が格段に広がっていくようにもなると思う。

オープンエデュケーションのコンテンツは英語で書かれているものが多いのだろうが、日本産のコンテンツの充実はもっと必要だし、急速に増えていくだろう。加えて、海外の最新のコンテンツで勉強するために、英語を勉強することから、日本のグローバル化も今以上に急速に進むような気がする。

自分も若い人に負けずと勉強するとするか...

2010年10月12日火曜日

あから2010、清水市代女流王将に勝利

10/11にコンピュータ将棋ソフトのあから2010と清水市代女流王将の対局が東大本郷キャンパスで行われ、あから2010が勝利した。

まずは、この対局の経緯から。
4/2に情報処理学会がコンピュータ将棋でトッププロとの公開対局を望むという挑戦状を送付した。その挑戦に対し、日本将棋連盟は「いい度胸だ」とまさかの承諾。日本将棋連盟は、女流棋士トップの清水市代女流王将を立てた。挑戦状とその返答はこちらを参照

そして、10/7対局の詳細が発表。情報処理学会側は、Intel Xeon(4コア)のマシン169台(676コア)のクラスタマシンを用意。ソフトは、最強クラスの「Bonanza」「激指」「GPS将棋」「YSS」の4つのプログラムの合議制で指し手を決めるというもの。10の224乗を意味する「阿伽羅」から「あから2010」と名付けられた。もう少し詳細なあから2010のスペックや清水女流王将のプロフィールがこちらを参照

で、10/11。清水女流王将は、あから2010に攻め込まれて持ち時間がなくなるという展開で、86手で投了。あから2010の勝利となった。私は、将棋より囲碁の方が好きだが、コンピュータ囲碁ソフトはプロに挑戦できるほど進んでいないと思う。とはいえ、トッププロにコンピュータが勝利するという歴史的な一戦だったのではないかろうか。さて、次は誰と対局するのだろうか?

対局とは関係ないが、この一戦は中継されるはずだったが、当日になって女流棋士ファン倶楽部の会員のみ視聴可能になったらしい。日本将棋連盟主導での中継だったのかもしれないが、情報処理学会ももっと協力して、広く多くの人に見てもらえる環境を作ったほうが、将棋ファン拡大にはなったのではないかと思う。

2010年10月11日月曜日

インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説

インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説

監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:ハリソン・フォード、ケイト・キャプショー、ジョナサン・キー・クァン

1984年






インディ・ジョーンズシリーズ第2作目(?)の作品。舞台はインドで、神の石と言われる石を取り返す話。何度も見たことあるはずだけど、毎回楽しめる良い作品だと思う(内容を忘れていて毎回新鮮な気分で見ているわけではない)。

洞窟内で大きな岩が後ろから迫ってくる映像があるかと思っていたら、それは「失われたアーク」の方だった模様。本作は、トロッコでのチェイスが1つの見ものだったんでしょうね。

そのトロッコのシーンも含めてあり得ない映像満載なのは、インディ・ジョーンズシリーズってことで良しとするか。

2010年10月10日日曜日

ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝

ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝

監督:ロブ・コーエン
出演:ブレンダン・フレイザー、ジェット・リー、マリア・ベロ、ジョン・ハナ

2008年







舞台はエジプトで、ミイラが蘇る話のハムナプトラの3作目。前2作とは違って、舞台は中国。ミイラが蘇るところは同じ。

話の流れは個々人の役割は基本的には同じ。しかし、今作で違うところは、2つ。1つ目は主人公の息子が大学生になっている(1作目は生まれる前、2作目は小学生だった)。2つ目はエブリン役を私のお気に入り女優の1人レイチェル・ワイズではなくなっているところ。

息子が大学生になっているのに、主人公リックはブレンダン・フレイザーそのままで妻エブリンだけが年取った感じは違和感あるなぁ~。レイチェルが演じてたら、大学生の息子がいる母親にはなってないような気がするが...

リン役のイザベラ・リョンがかわいいね。中国人とポルトガル人のハーフで、女優以外にも歌手もやっているらしい。

2010年10月3日日曜日

Evernoteイベント「創造力を刺激する!音楽×ミステリー×Evernote」

9/29にスタジアムプレイス青山で行われた「創造力を刺激する!音楽×ミステリー×Evernote」というEvernoteのイベントに行ってきた。


大きな地図で見る


19時から開始だったが、仕事で遅れたので、19:30くらいに入場。Evernote CEOのPhil Libinのプレゼンの途中だった。最近6ヶ月でのモバイルでのユーザ利用の変化のスライドでは、Windows Mobileが-32%、Palm WebOSが-9%、BlackBerryが+44%、Apple iOSが+126%となっている。iOSが2倍以上になっていてさすがと思った。しかし次の行は、Androidが+613%と7倍以上と素晴らしい伸びを見せているようだ。

その後、メインゲストの2人が登壇。1人目はミステリー少女漫画家の野間美由紀さん、2人目はミュージシャンの倉園佳三さん。このお二人対象的なEvernoteの使い方でなかなかおもしろかった。野間さんは、漫画のネタがEvernoteには入れない。これは以外だった。Evernoteに入れないと忘れてしまうようなネタは実際には使えないらしい。その代わり、iPhoneなどのFAQやグルメ情報など人が作った情報を入れておく。一方、倉園さんは歌詞やメロディーの断片を片っ端からEvernoteに入れるとのこと。後で取捨選択する時間を取るのが特徴だと思う。倉園さんの「何でもデジタル化することは、デジタル化できないものを探すための作業」のような言葉が印象的だった。

後半は、軽食と飲み物を摂りながら各パートナー企業さんからのプレゼントを賭けたジャンケン大会。結局何もGetできなかったけど、Eye-FiとかabrAsusのIDケースが欲しかった。下は、参加者全員がもらえるお土産を広げた写真。

・ベッキーの顔写真が描かれたうちわ
・ウバ紅茶
・Evernote「超」仕事術
・タイのビール
・Evernoteのステッカー、携帯クリーナー


今回のイベントの司会を努められたLifeHacking.jpの堀さんが最後に、モレ本を持っている人でお土産の本がモレ本だったら、違う紙袋を取り直すように言っていたが、正に同じ現象が...。紙袋もらったらモレ本が見えたので、すぐスタッフの女性に「代えてください」とお願いして上記をGetした。ちょっと、怪訝そうな顔をされてしまった。

2010年9月21日火曜日

高尾山(2010/09/19)

会社のある部門での企画で高尾山に行った。どうしても50人集める必要があったらしく、関係ないが声を掛けてもらって家族で参加した。ちなみに、高尾山は子供のときに登った記憶があるが、道や頂上の景色がまったく思い出せない。

さて、みんなは6号路で登ったらしいが、うちは2歳の娘がいるので、ケーブルカーで登る。集合場所は、ケーブルカーを降りたところで、1号路での山頂のちょっと手前にあるビアマウントというビアガーデン。もちろん、ケーブルカーだと早く着きすぎなので、舗装されている1号路を登ってみる。途中、サル園やタコ杉を通過。しかし、山頂まで行くと帰ってくるのに時間がかかるので、途中で引き返す。

さて、集合時間になったのでビアマウントへ。ここは、和洋中のビュッフェスタイル+飲み放題のビアガーデン。しかし、料理は中華が多かったような。あと、揚げ物。カロリー高そう。ホームページに載っていた、ケバブ、鉄板焼きのセルフクッキング、チョコレートフォンデュ、ラーメン(たぶん食べないけど)は、どうした。ないぞ...。貸切客には出さないのか?

知らない人がいるとおとなしくなる娘は、当然のごとく愛想をふりまくはずもなくご飯を食べる。食べたらおとなしくできないので、みんなより早く失礼させて頂く。帰りもケーブルカーでふもとまで来たので、ほとんど山は登らず、ビール飲んでメシ食っただけ。完全に太ったな。

娘が1人で山頂までいけるような年齢になったら、また行こう。

2010年9月15日水曜日

アップル vs グーグル

アップルvs.グーグル

小川 浩、林 信行 著

ソフトバンククリエイティブ



現在、多くの人を魅了する製品/サービスを作り出しているアップルとグーグルについて、主に携帯電話(スマートフォン)にまつわる話について書かれた本。

アップルとグーグルでスマートフォンと言えば、iPhoneとAndriodの争いが取りざたされているが、元々アップルとグーグルは仲の良い関係だった。グーグルCEOのエリック・シュミットがアップルの社外取締役を務めていたことでもそれはわかる。しかし、エリック・シュミットがアップルを辞め、両社がスマートフォンの開発に乗り出すと急激に関係が悪化した(ように見える)。

本書では、そのあたりの経緯やその後の両社の動き、考え方などが書かれている。

両社は関係が悪化してはいるが、本気で喧嘩をしているわけではないという話もある。いくつか紹介すると、両社はHTML5を強力に推進しているという点ではパートナーだし、お互いがいるために自社の製品(iPhoneやAndroid)が注目を集める結果になると知っている。そのあたりのかけ引きなんかがおもしろい。

また、対照的なのが、製品やエコシステムに対する考え方だ。アップルは1社でハードからソフトまですべてを作り、販売するのに対して、グーグルは基盤を作り、無料で公開して賛同する企業を集める。どちらの考えが良いというのはないと思うが、考え方を徹底しているところが他社のマネできないところだと思う。

アップルCEOのスティーブ・ジョブズは、iPodを作る際、日本の携帯型音楽プレーヤーは素晴らしい発明だが、ソフトを改善する余地があったので、iPodを作ったというような発言をしている。ここでポイントは、ハードではなくソフトに注力している点だ。ハードはどんなにがんばっても生産した分の材料費など原価がかかるが、ソフトは1度作ってしまえば原価がかからず大量に生産できるところ。だから、アップルはハードデザインに力を入れているように見えるが、実はソフトに力を入れている。最近のソニーはがんばっているようだが、アップルの徹底したモノ作り(ソフト作り)を日本も見習って欲しい。

2010年9月12日日曜日

実践バグ管理

 実践バグ管理―プロジェクトを成功に導くための

クジラ飛行机、あかさた 著

ソシム



バグ管理とそれにまつわるプロジェクト管理に関する内容が書かれた本。

バグ管理の本というとTracやRedMineなどのツールを使った管理手法について書かれているのかと思うが、ポストイットやExcelなんかを使った管理手法も紹介している。プロジェクト規模やプロジェクトのロケーションで選択するのが良いのではないかと思う。バグ管理で悩んでいるPMや開発者、固定観念でツールを使わなければと思っている人などは一度読んでみるのも良いかもしれない。

ただし、分量が多く、途中で中だるみしてしまう恐れがある。私は真ん中あたりは流し読みだった。もう少しコンパクトにまとめてあったら読みやすい本となると思う。

COURRiER Japon(2010年10月号)

COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2010年 10月号

講談社





世界のいろんな記事を日本に発信している雑誌。以前から興味があったので、10月号を買ってみた。「世界標準マガジン」の名に恥じない内容だと思う。

アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカの各大陸のニュースの他、特集として「世界一の集中講義」がなかなか良かった。いきなり1時間目に最近読んだ「モチベーション3.0」の著者ダニエル・ピンクと書評ブログで有名な小飼弾さんの対談とは非常に良い編集だと思う。その他、クラウドの記事やらコラムなども充実している。

この号を買うきっかけになったのが、特別付録の現代を知るための新・「世界の名著」BEST 100だ。各分野数冊ずつ名著が並ぶのは圧巻。既に読んだ本、読もうと思ってチェックしていた本もいくつかあったが、新たに読みたいと思った本も多かったので、以下に紹介する。

○既に読んだ本

○以前より読みたかった本

○新たに読みたい本

既に読んだ本が2冊とは情けない...

2010年9月5日日曜日

iPhoneの本質 Androidの真価

iPhoneの本質 Androidの真価

日経コミュニケーション 編集

日経BP社



とあるセミナーから12セッションを書き起こしたもの。1人のスピーカーが話しているものもあれば、パネルディスカッション形式ものもある。

タイトルからiPhoneとAndroidの比較などが書かれているのかと思いきや、完全にiPhoneとAndroidは章が分かれていて、それぞれについて話されただけだった。

ちゃんと調べなかったのが悪いのだが、まったく期待はずれ。出版されたのも2008年ということもあり、やや古い内容だし。

教訓: 本選びはタイトルだけではなく、ちゃんと内容や出版日もチェックしよう。

2010年9月2日木曜日

プロになるためのWeb技術入門

「プロになるためのWeb技術入門」 ――なぜ、あなたはWebシステムを開発できないのか

小森 裕介 著

技術評論社


Webの基礎知識を習得できる本。ただし、本書を読んでタイトル通りプロになれるとは思わない。プロになるために必要な知識が書かれていることは確かである...

内容は、Webの歴史、HTTP、CGIからWebアプリ、Webアプリの構成要素、Webアプリを効率良く開発するための仕組み、セキュリティについて。今の時代、ちゃんとしたWebアプリケーションであればCGIを使うことは少ないだろうし、フレームワークやIDEを使えば、基本のWebの仕組みを知らなくても十分開発はできるだろう。しかし、Webアプリの基礎を知らずしてプロとは言えないので、最低限の知識として本書のレベルは全開発者は知っている必要はある。何度も言うが、本書だけでプロには決してなれない。

2010年8月28日土曜日

あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの

 あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの

菅 伸子 著

幻冬舎


菅直人総理の奥さんである、菅伸子さんが書かれた菅家のプライベートから選挙や政治の話をまとめたもの。菅総理がどんな人かがよく分かると同時に政治家の妻が何をやっているかもよくわかった。ちなみに菅総理と伸子夫人はいとこ同士。詳しくは本を読んでもらいたい。

菅家のプライベートで驚いたのは、家は借家で、2人の息子さんは中学生時代不登校になったとか、ごく普通の家庭であるということ。やはり、政治家の家は普通じゃないのではと思ったがそんなことはないらしい。菅総理も、サラリーマン出身で市民活動から政治の世界に入ったのだから、普通なんでしょう。この普通の家庭出身を生かして、国民の目線で政治をやってもらいたい。

とはいえ、政治家の奥さんはいろいろ大変なんだろうなとおぼろげながら思っていたが、本書を読んでいくつかわかった。まず、選挙。奥さんと言えどもやはり選挙区をまわって、有権者と直接対話が重要らしい。また、支持者の方からの政策の質問に答えるのも重要な役割だ。えられなければ、家に帰って菅さんに聞き、後日支持者の家を訪問して説明するのだという。伸子夫人は、選挙は大変だが、期日があるのと結果ははっきりわかることが、良いと言っている。人間誰しも目標や期限がないとやる気がでないものだが、そうゆうものがあれば、良い結果を目指して、期間中がんばれるのだろう。これは、どの仕事も同じだ。伸子夫人も非常に頭が良い人だと思う。家庭での話題はほとんどが政治で、伸子夫人が国民の目線で意見を言うと、菅総理がそれに対する反論などして過ごすらしい。家でも仕事の話ばかりなのは個人的には嫌だが、菅家では普通なんだろう。菅総理はまず伸子夫人という強敵を納得させる必要があり、国会論戦の準備となっているようだ。

さて、個人的には政治はあまり興味のあるジャンルではないが、昨年民主党が政権を取り、事業仕分けなどある程度国のシステムに変化があったことは確か。菅総理にはこれを継続してやってもらいたいし、今話題の民主党代表選挙で落選して短命な総理と言われないようにしてもらいたい。政治に興味がないのに菅総理にやけに期待しているように見えるが、実は私は10年ほど前三鷹市に住んでいて、菅総理はそこの選挙区だったのだ。その当時、厚生大臣として薬害エイズ問題やO-157の問題に対処して名を上げた直後だったので、1回だけあった衆議院選挙で菅さんに投票した。まぁ、そのときからのファンということで、菅総理には非常に期待している。サラリーマン出身だったり、自民党に所属したことがないことを利点に国を変えてもらいたい。

2010年8月24日火曜日

スティーブ・ジョブズ名語録

スティーブ・ジョブズ名語録

桑原 晃弥 著

PHP研究所



夏休み読書第二弾。またまたアップル関連。こちらはスティーブ・ジョブズの言葉を集めた本。

イエスではなくノーと言うことだ

徹底した「選択と集中」で、ジョブズは復帰した際、40ある製品を4製品に絞り込んでいる。絞り込むためにはノーと言うことが必要、製品の機能についても同様だ。

どの車でも移動という意味では同じだ。でも、多くの人がBMWに高いお金を払う。

価格でしか差がつかないものを売るのではなく、他社がマネできない第一級の製品を作れば、多少高くても良いと考える消費者は多い。

即戦力なんて存在しない。だから育てるんだ。

ハリウッドではストーリーにお金は出すが、スタッフはフリーランスを使うのが普通だが、ピクサーでは人材はすべて社員で、ストーリーはお断りとなっている。アイデアに投資するのではなく、人材に投資し、そこからアイデアを出している。これはスタッフにとって居心地が良いらしく、人材が集まってきている。

優秀だとは聞いていたが、ガラクタばかりつくっていたな。僕のところで働けよ。

こんな言葉で口説かれてみたい。

大事なのは自分の心に素直になることだ

墓場で大金持ちになっても意味がない、夜ベッドに入ったとき「すばらしいことを成し遂げた」と思えるかどうかが重要なこと。


ジョブズはカリスマ経営者らしく、随所に良い言葉をしゃべっている。社員を罵倒したり人格攻撃をしたりと問題ないわけではないが、この本で紹介されているような素晴らしい言葉があるからあれだけの製品を世に出し続けることができるのだろう。

2010年8月23日月曜日

アップルの発想力

 世界を変えたアップルの発想力

竹内 一正 著

成美堂出版



夏休み読書第一弾。アップルの元社員である著者の「アップル的な言葉」を集めた本。

そんな「アップル的な言葉」の中の印象的なものをいくつか紹介する。

「素晴らしいアイデアだが時間がない」というセリフは許されない(ブラッド・ルイス)

ピクサーではあらゆる作業に締め切りをあるが、それは最高のアイデアを短期間でひねり出すための仕掛けであるという(あとですぐれたアイデアが出た場合、締め切り後でも差し替えは可能)。

熱意は人から人へ伝わる。つくるのが楽しい製品は、使うのも楽しい(アンディ・ハーツフェルド)

マックやiPodのチームは、「すごいものを作りたい」「世界を変えたい」という情熱と、「自分が使いたいものを作りたい」「自分の身近な人に使ってもらいたい」という顧客目線の両方が備わっており、チームから製品、製品から顧客へ伝わっっていった。

ディズニーでも映画はつくれるが、ピクサーでなら歴史がつくれる(ジョン・ラセター)

ピクサーでは巨額報酬はもらえないが、「世界で初めて」の作品がつくれる。「すごい」ではなく「ものすごい」作品がつくれる。

我々より上手にできる人、我々にできないことをできる人がほしい(エド・キャットムル)

無難な人間を集めると競争力、想像力が欠落するが、異質な人間を入れると組織が混乱する可能性があるので、無難な採用をする企業が多い。ピクサーの方針は、「自分たちより優秀な人材を雇う」。


こんな会社はいろいろと厳しいだろうが、その分やりがいもあるのだと思う。自分のやりたい事を目一杯できて、自分の力を最大限発揮できるこんな会社で働いてみたいものだ(アップルやピクサーで働きたいとは言っていない)。

2010年8月18日水曜日

クラウドの技術

雲の世界の向こうをつかむ クラウドの技術

丸山 不二夫、首藤 一幸 他 著

アスキー・メディアワークス



UNIXマガジンのクラウド関連記事を編集、追記などして1冊にまとめた本。1冊にまとまっていると関連知識を一気に仕入れることができるので良いね。

有益だった記事は、HadoopやKVS(Key Value Store)、スケールアウト関連の記事。大変役にたった。Hadoopはもう少し実践的な例をあるといいと思ったが...。もっと突っ込んだ話は、オライリーのHadoopを読むとしよう。

あと、Google App Engine for Javaの記事も興味をそそられた。この記事を読んで、温めていた私家版魚図鑑WebサイトをGAE/jで作る気になった。現在、JDOを勉強しながら作成中。いつになったら、完成するんだろう?

2010年8月15日日曜日

スマートグリッド

スマートグリッド本

横山明彦 著

日本電気協会新聞部



今、話題となっているスマートグリッドについて、現状、仕組み、課題などをまとめた本。

まず、電力(電気)は、上流(発電所など)から下流(各家庭)まで様々な技術や仕組みが使われていることを知った。特に電気は貯められないことから需要と供給のバランスを常に予測して、数分単位で調整しているとは思ってもみなかった。

そんな電力システムがスマートグリッドを導入すると一言で言っても複雑で、上流側と下流側で導入するものも違えば、風力や太陽光などのエコな電力は出力の予想がしにくいので割合を多くすると問題があったり、各国で事情が違ったりと大変だ。特にアメリカ、ヨーロッパ、日本では電力システムの現状や仕組み、目指すところが違うので、企業側も悩みが多いだろう。全世界で統一化することもできそうにないし。

GoogleやOracleなどのIT企業がスマートグリッドに参入しているが、業界にどのような影響を与えられるかチェックしていきたい。

2010年8月14日土曜日

清里旅行

ダイビングと順番が前後したが、8/7~8/9の日程で、清里方面に旅行に行った。

泊まったのは、北杜市大泉のペンション「ジャングルポケット」。周りは別荘地でなかなか良い雰囲気のところだった。ここは、子供連れを前提にしたペンションで、子供用の食事、家族風呂、おもちゃと絵本のあるプレイエリアなどがあり、非常に使い勝手が良かった。

食事は、オリジナルのフルコース(前菜、スープ、魚料理、お口直しの麺、肉料理、デザート)で、子供の食事が早く終わっても、目の届くところにプレイエリアがあるので、安心して食事を堪能できる。また、子供が寝た後の夜9時からは大人だけのケーキとコーヒー/紅茶の時間があり、これもおいしく頂いた。ぺビーモニタを貸してくれるので、安心。

夜空を見ると、都会に比べて星の数が多いだけでなく、空というか星が近くに感じた。娘がもう少し大きくなったら見せてやりたい。

8/8は、まきば公園と清泉寮へ。まきば公園では、ヤギ、ポニー、ヒツジに触ったり、草をあげたりして、娘も上機嫌。ソフトクリームは牛乳の味が濃くGood。清泉寮では昼食後、娘は足湯につかりながら、またしてもソフトクリーム。こちらもうまいが、まきば公園の方が個人的には好み。

観光はあまりできなかったが、ゆっくりできたのとサービスの良いペンションだったので、満足。ペンションの周りを朝に散歩したが別荘としてではなく、定住している方もいるようだった。わかるような気がする。真夏でもエアコンなしで快適に過ごせるのは驚き。また、行きたいね。

2010年8月13日金曜日

田子ダイビング

8/11に久しぶりに西伊豆・浮島へダイビング(浮島は3年ぶりくらい?)。しかし、台風の影響でビーチ・ボートともにクローズのため、田子へ移動。

1本目は、記念すべき通算100本目だった。
クマドリカエルアンコウがいるという情報があり、2本目に必死に探したが見つからず...


シロハナガサウミウシ*3






 

イガグリウミウシ







エントウキサンゴ










ヒラムシ(名前分からず...)







トラウツボ










サラサエビ








その他
・ミチヨミノウミウシ(5mm程度)
・ハクセンミノウミウシ(5mm程度)
・ホシハゼ など

------------------------------------------------
★1本目のログ
ポイント: 白崎
時間: 11:02-11:50(48min)
水深: 22.5m(Max)/13.1m(Ave)

★2本目のログ
ポイント: 弁天
時間: 13:09-13:55(46min)
水深: 21.9m(Max)/14.6m(Ave)

2010年7月31日土曜日

モチベーション3.0

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

ダニエル・ピンク 著
大前 研一 訳

講談社

私は知らなかったが有名な作家で「ハイコンセプト」などの著書があるダニエル・ピンクのやる気について書かれた本。大前研一が翻訳をしている。

この本では人を動かすためのOSがあると言い、その最初のOSが<モチベーション1.0>で生存を目的にしていた。次の<モチベーション2.0>は、いわゆるアメ(報酬)とムチ(罰)を使ったものでルーチンワークに有効だった。しかし、21世紀を迎えてモチベーション2.0ではうまく行かないことが多くあり、OSをバージョンアップする必要がある。そのバージョンアップされたOSが、<モチベーション3.0>だ。

モチベーション3.0は、2.0のような外的な要因ではなく、自分たちの内的な満足感などと結びついている。これには、3つの要素がある
  • オートノミー(自律性)
  • マスタリー(熟達)
  • 目的

これらをうまく使うと現代の仕事(ルーチンワークではないクリエーティブな仕事)にやる気を起こさせることを書いている。過去の多くの学者の実験結果や先進起業の取り組み(例えば在宅勤務やGoogleの20%ルールに類似したものなど)を詳細に調査/取材したことを伺わせる部分が目を引く。

このようなある意味証拠があると説得力が増すの自分に対して、仕事、子供への教育などに応用していきたいと感じている。

2010年7月25日日曜日

達人プログラマー

達人プログラマー―システム開発の職人から名匠への道

Andrew Hunt、David Thomas 著
村上 雅章 訳

ピアソンエデュケーション

いろんなところでエンジニアとして読むべき本として紹介されていた本。他の本にもあるような内容も多い(こちらの本がオリジナルのような気がするが)。

開発の局面では、UMLでの設計、ソースコード管理システム、自動単体テスト、リファクタリング、継続的インテグレーションなどが詳しく書かれている。

また、達人のプロジェクトの運営などについても書かれている。

2000年の本なので、やや情報が古いがしょうがない。それなので、積極的にオススメはできないな。特にCORBA。久しぶりにこの名前を聞いたよ。

今の時代にあったこうゆう本はないのだろうか?

2010年7月11日日曜日

北海道旅行の写真

7/2~7/4の北海道旅行の写真。




















飛行機は、行きも帰りもピカチュー飛行機
















ペンギン
















アザラシ





















アザラシ館の人気展示の筒をアザラシが通る(筒の向こうにいるのは私と娘)

















シロクマ

















私のお目当てカピバラ
















暑くて寝ている(溶けてる)カピバラ






















娘の大好きなキリン
















札幌-旭川間の移動に使った特急スーパーカムイ




















札幌時計台























北大キャンパス内のクラーク胸像(有名な全身像は札幌の別の場所らしい)

2010年7月10日土曜日

クラウド

クラウド グーグルの次世代戦略で読み解く2015年のIT産業地図

小池 良次 著

インプレスR&D



ITジャーナリストでサンフランシスコ在住の小池良治さんのクラウドを解説した本。グーグルの動きを中心に今までの歴史というか過去のできごとから数年後の世界を大胆に予言し(?)ている。

IT業界の人間だけでなく、最新のITに詳しくない人でも読めるように、新しい概念などは解説に加えて、大変分かりやすい日常生活に密着した例を用いていて好感が持てる。いろんな人への説明がしやすくなるために、こういう例を使えるようになりたいものだ。また、ITに詳しくない人向けなのか、通常アルファベットで書くものの多くをカタカナで書いている。個人的にはプログラミング言語のJavaを「ジャバ」と書くのは非常に抵抗がある。もう少しアルファベットのままでもいいのではないかと思った。

著者は通信業界が専門とのことで、そのせいかアプリケーションだけでなく、ネットワークやデバイスを含めた総合的なものの見方で論じているところがすばらしい。クラウドビジネスの普及期を切り開く条件として、クラウドアプリケーションサービス(ネットアプリケーション)、クラウドインフラサービス(データセンター)、クラウドネットワーク(ネットワークパフォーマンス)を挙げている。さらにクラウド成熟期を担う条件として、モバイルネットワーク、クラウドコンテンツサービス(コンテンツとアプリケーションの融合)、オールIPネットワーク(マルチデバイスネットワーク)としている。これらがいずれも2011年から普及期、2015前後から成熟期と予測している。もっと早く来そうな気もするが、これは私がIT業界にいるからそう思うだけか? 一般の人まで認知されるには急速な変化を遂げている世界でも、2015年くらいになるというのだろう。

最後に日本はソフトウェア業界でアメリカに遅れを取っているが、追いつくためもしくは今後のクラウド時代に向けて、いくつかの提言をしている。
  • 社内IT教育の充実
  • 終身雇用制度の見直し
  • 人材流動性の高い(中途採用、中途退社に寛大な)起業風土
  • シリコンバレーとの人材交流

このクラウド時代を担う身としては、近い将来においてのクラウド化の予測と日本の提言を肝に銘じて、これから時を有意義に過ごして行きたい。

2010年7月9日金曜日

フリー経済学入門

フリー経済学入門 【知らないではすまされない! 世界を支配する「フリーミアム」の解説書】

苫米地 英人 著

フォレスト出版


クリス・アンダーソンのFREEの日本版?+使う側の立場にたった考えを書いている。

フリーにまつわるいろいろなことが書かれているが、どうもしっくりこない。アメリカ政府のドルを多額の税金を徴収しているとか、銀行は通帳に印字するだけで儲けているなんてことを言われても、本当に?と思ってしまう。著者は脳科学の研究だったり、ジャストシステムの研究員だったり、きっと天才的な頭脳の持ち主なんだろうけど、私のような凡人には彼の書いたものは理解できないということなのだろうか?

途中途中に自分の開発しているプログラムの宣伝をしたり、やっぱり全体的に良い内容とは言えない。巻末に読者からの声ということで、この本を読んでよかった、人生が変わったなどが数ページに渡って並んでいるが、こんなにたくさん良いことばかり投書が来たかも疑わしくなってくる。

クリス・アンダーソンのFREEが良かっただけに、便乗本だとしても、もう少し身になる内容だとおもったのだが...