2010年12月21日火曜日

日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方

 日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方

山本 敏行 著

ソフトバンククリエイティブ



ECスタジオというIT企業の代表である著者による、社員が満足する会社の作り方、非常識な働き方について公開している本。「社員が満足する会社」と書いたが、この会社は2年連続で「日本一、社員満足度の高い会社」に認定された会社なのだ。この会社が他の会社とは違う根本は、利益や顧客第一ではなく、「社員第一」なところ。ここから、様々な制度やルールができ、ITを活用した効率的な経営を行っている。

このECスタジオはユニークな制度がたくさんあり、ここに目が行きがちだが、普通と違うのは何においても徹底的にやる(orやらない)ところだろう。業務の指示は記録が残るように隣の席でもスカイプチャット、顧客とは会わない/電話しない、何度も聞かれそうなことはビデオに録画して共有するなど、隅から隅までルール化してある。ここまでやると社内でしゃべらないので、フランクなコミュニケーションがないように感じるが、ランチトーク制度、バースデー制度などの制度で実際のコミュニケーションを増やし、バランスを取っているような気がする。

こだわりは、採用、経営、人材育成などにも随所に見られる。ウェブサイトを営業マンの代わりにし、24時間営業させるといった考え方や無駄なコストは徹底的に削減し、将来のためのコストは惜しみなく使うところなど、当たり前といえばそうだが、ここまでやっている会社はなかなかないのではないか。

社名がECだけに1(E)と4(C)という数字に強いこだわりをもっているのも、おもしろい。資本金1414万円、記念日1月4日、新サービスは毎月14日14時リリース、売上14億まで、社員数40名まで、しないこと14ヶ条、などなど。ちなみに本書の価格も1400円だ。

制度を真似するだけでは社員満足度が上がるかわからないが、方針、考えを参考にすれば、社員満足度が上がるかもしれない。中小企業はECスタジオをお手本に経営改革すると、日本も変わってくるかもしれないな。

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