Eric Sink on the Business of Software 革新的ソフトウェア企業の作り方
Eric Sink 著
青木 靖 訳
翔泳社
SourceGearのEric Sinkさんによる小さなISV(Independent Software Vender)の作り方の本。MSDNに書いたコラムを起業、人、マーケティング、セールスなどにカテゴライズして再編集したもの。MSDNのコラムと言っても彼はMicrosoftの人でもないし、以前Microsoftにいたこともない。
ちなみに小さなISVとは、独立系の数人から50人以内のソフトウェアベンダで、ベンチャーキャピタルなどから融資を受けていない会社で、パッケージソフトを制作、販売していると定義されている。受託開発のソフトウェア会社は含まない。
まれにマイクロISV(自分1人だけのISV)についても書かれている。
本のタイトルから言って、経営学的な内容かと思っていて、心の隅につまらなそうと感じていたが、そんなことはなく非常におもしろいというか、勉強になった。だからと言って、起業する気は現時点ではまったくないが...
小さなISVの創業者は経営者ではなくギークであること、雇う人はプログラマではなく開発者であること(プログラミングだけでなく他にもやることはいろいろあるので)、最初の製品を出すまでの計画をちゃんと立てておくこと(製品を出すまで売上がないので、別の仕事をするとか)、などある意味当たり前だけど、忘れてしまいそうなことが書かれている。
目からうろこだったのが、競合の考え方。普通、競合がいない分野で活動しようとするものだが、競合がいない=購入する人もいない になる可能性が高いとのこと。確かにそうだ。
広告の出し方、製品の値段の付け方にもいろいろ考え方がありこれも競合やマーケットによって変わってくるし、いかに最大の利益を生むように戦略を立てるかが重要。起業しないくても、これらの考え方はいろんな場面で使えそうだ。
起業したい人はもちろん、する気がない人も一度読んでおくと良いと思う。
2009年3月4日水曜日
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